頑張れ!!海苔子せんせ〜
紹介しよう、海苔子先生とはレッドストーン幼稚園の先生である。
先生は白いワンピースが似合う清純な感じの女性だ。(たぶん)
そして今は幼稚園のおやつの時間である。
先生のもとに2人の子供がやってきた。
彼らはレッドストーン幼稚園に通う双子の天夜とマリアである。二人は幼稚園の年長さんである。
「せんせぇ〜、一緒におやつたべよう〜」
今日のおやつは蜜柑だ。実に健康的である。
「えぇ、一緒に食べましょう」
海苔子先生はにっこりと笑って部屋のいすに座った。
それをみて、二人がにやりと笑ったことには二人しかしらない。
「私が先生の蜜柑むいてあげる〜」
「まりあー僕がむくんだからなー」
今にもけんかになりそうである。その二人に海苔子先生は蜜柑を二つに割って渡した。
「二人で仲良くむいてね」(にっこり
ふたりは顔を見合わせてそのあと「はーい」と返事し、蜜柑をむき始めた。
「…せんせ〜蜜柑きれいに向けたよ〜」「僕も〜」
「まぁ綺麗にむけたわねぇ。二人ともありがとう」
二人がむいた蜜柑はすじが綺麗にとられてぴかぴかだ、それもそのはず、むくのに30分もかけたのだから・・・
「このみかんおいし〜ね、まりあ〜」
「うんうん、おいしいね〜」
「せんせいも二人がむいてくれた蜜柑たべようかしらね・・・あら・・・」
先生は自分の蜜柑がないことに気づき、あたりを見回した。二人がむいてくれた蜜柑はどこだろう。
「天夜君、まりあちゃん、せんせいの蜜柑はどこかしら?」
そうきくとまりあが「あ」っと声をあげ、下をむいたまま
「先生の蜜柑、まりあ食べちゃった…」
と応えた。
「あら、食べちゃったのね・・・おいしかった?気にしなくても良いわよ。」
「ぐすん、先生ごめんなさい…」
しゅんとしたまま下を俯いている。
「まりあ!大丈夫だよ。僕がむいてあげたやつを先生に上げればいいんだから!元気出して。」
天夜がそうまりあに声をかけた。
「そうよ、みかんはまりあちゃんが向いてくれたやつだけじゃないんだから。」
笑顔でそう答えると、まりあの顔はぱぁっと明るくなった。
「せんせい、僕が食べさせてあげるね、あーん」
天夜はせんせいにオレンジ色の物体を差し出した。
「ありがとう、天夜君。」
先生は「あーん」と口を開けて、蜜柑の味が口に広がるのを待っていたがふと天夜君の手の中のものを見てフリーズした。
「ちょちょちょちょっとまって!天夜君それ皮じゃない!蜜柑の皮じゃない!!!」
「えー、そうだけど…?」
天夜は蜜柑の皮だけどどうしたのっというように先生に瞳うるうる攻撃をしかけてきた。
「いい、天夜くん、蜜柑の皮は食べるものじゃないのよ。先生は蜜柑のなかのジューシーな実の部分が食べたいんだけど?」
なんとかあまや君の攻撃をかわしながらそう答えた。
「せんせい、知らないのー蜜柑の皮は栄養満点なんだよーそれに、先生の蜜柑僕も食べちゃった」
天使の笑みでそういいきった天夜はさらに蜜柑の皮を差し出してくる。
「じゃあ、まりあも先生に蜜柑の皮たべさせてあげるね」
まりあも加わって、二つの小さな手が一生懸命蜜柑の皮を差し出してくる。
「「はい、せんせいあーん」」
さすが双子息はぴったりだ。
さらに蜜柑の皮を押し出してくる、今度は目に向かって。
「ちょっちょちょちょ、目では食べないから!!
それに二人とも栄養満点でも先生は蜜柑の皮はあまり好きじゃないのよ〜」
必死で逃げる海苔子先生を壁際に追い詰めて
「先生、好き嫌いしちゃだめなんだよ〜まりあ、ブロッコリーだってピーマンだって食べれるんだから!」
「そうだよ、せんせい、ほら食べてよ〜、蜜柑の香りがしておいしいかもよ〜」
「そそそそそうねぇ。好き嫌いはいけないことだけど、蜜柑の皮は食べれないわぁ」
先生は必死の抵抗をしているがさらに壁際に追いやられてしまった。
「きっと食べれるよ。ねぇ、まりあ。」
「うんうん、食べれる食べれる!さっき天夜も食べてたもんね〜」
「ええぇぇぇぇ、あきらかにおいしいかもしれないと食べたことない発言してたわよねぇ?」
そう海苔子先生が言った瞬間
「あぁ、誰がんなこといったって?」
天夜の声音が一気にかわった。
「ひぇぇぇぇぇ」
「なぁ、まりあーぼくそんなこといってたぁ?」
「えーいってないよぉ〜」
だが次の瞬間にはいつもの天夜にもどっていた。
(今のはなんだったのかしら…)
「ま、まりあちゃん、天夜くんが本当に皮をたべたのかしら?」
まりあちゃんの方をむきそう聞くと
「だーかーらー、さっき食べてたっていったじゃん、せんせい私の話ちゃんと聞いてんの?」
(ひぇぇぇぇぇ、まりあちゃんまで態度が豹変したわ…)
「ほらぁ、先生どうぞ〜^^」
すぐに、元の声に戻り蜜柑の皮を差し出してくる。
それから10分後
食べる食べないの押し問答がまだ続いていたのだが、海苔子先生が電話だと呼ばれ部屋を出て行ってしまった。
「ちぇっ、つまんねーの。まりあ、どうしたら食べるとおもう?蜜柑の皮」
「んー、もうここは押し込んでみる、無理やり口に?」
そんな恐ろしい会話が交わされている。
「でも、そろそろまりあ飽きてきたー」
「なら違うことしよー」
二人は仲良く手をつないで部屋を出て行った。
その後、電話を終え戻ってきた海苔子先生はほっとしてたとかなんとか。
「あの子たち、いったい…」
先生はさっきまで二人がいた場所を見下ろした。
床には蜜柑の皮が無造作に投げ出されていた。
「結局私の蜜柑たべられちゃった。」
とほほ、な海苔子先生でした。がんばれ海苔子先生!!
おまけ
「「あ・る・のせんせ〜いっしょにあそぼ!!」」